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狐の嫁入り

所在地栃木県栃木市片柳町一丁目(芝塚山)
年代伝承
登場寺内統一郎、子供、体験者(語り手の『私』)
出典栃木市史 民俗編――伝説・民話

どんな伝承か

語り手が子どものころ、宵のうちに便所に起きると、芝塚の方角に何とも言えない灯が見えた。そっと戸を開けると、すすきの原の向こうに提灯ほどの明かりが間をおいて並び、ゆっくりと町の方へ進んでいくようで、怖さよりも美しさを感じたという。いつの間にか後ろに来ていた母は、あれは狐の嫁入りだと事もなげに言った。見に行くと言い出すと、母は狐に化かされて一晩中蕎麦畑を歩き回った人の話をして止め、早く寝かせた。灯は七つ、五つと数を減らして消え、その後も一、二度見たが、化かされるのを恐れて布団にもぐったという。

原典より

その灯は、いつの間にか、七つそして五つと減って消えてしまった。—— 栃木市史 民俗編――伝説・民話(栃木市(編)・栃木市史) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

栃木市史 民俗編――伝説・民話(栃木市(編)・栃木市史)

『栃木市史 民俗編――伝説・民話』は、市史民俗編の第九章「言語伝承」のうち「伝説・民話」と「木遣り」の二節である。芝塚山の太刀割り石、有馬皇子とこのしろ、源義家や弘法大師にまつわる地名伝説、狐の嫁入りやむじなの怪、あづきっとぎなど、市内に伝わる伝説・民話と昔の子供の思い出を収める。前半の十一話には末尾に原話者(一部は採話者も)の名を記し、節の終わりに鳶の木遣りと田歌の詞章を載せる。

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