横須賀の嫁入りと柳樽
どんな伝承か
明治時代に出た「風俗画報」の特集「日本婚礼式」に、神奈川県の資料として横須賀と厚木地方の婚礼習俗が報告されている。横須賀については、輿入れの際、柳樽二つを天秤棒にかついだ男が花嫁の行列に加わって進んだといい、見送る人々のなかには「早ういねかし」などと口々に罵りながら花嫁を送り出す者もあったと述べられている。他地方と比べて特別変わってはいないが、土地の婚礼のさまを今に伝える記録である。
原典より
前者については、輿入れに際して、柳樽二つを天秤棒にかたげた男が嫁の行列に加っていくことが書かれており、「早ういねかし」などと口々に罵りながら見送る人もあると述べてある。—— 神奈川県の歴史 県史講座要録――伝説と昔話(中村亮雄(「伝説と昔話」)・神奈川県の歴史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
神奈川県の歴史 県史講座要録――伝説と昔話(中村亮雄(「伝説と昔話」)・神奈川県の歴史)
『神奈川県の歴史 県史講座要録――伝説と昔話』は、県史講座要録の県下の民俗篇に収められた、中村亮雄の「伝説と昔話」である。柳田国男の白米城伝説の研究を手がかりに、三浦半島の二反ヶ城、鶴見の見返し坂、湯河原の石橋山合戦の伝承など県内の伝説を取り上げる。昔話は本格昔話と派生昔話(化物譚・笑話・動物昔話)に分け、藤沢・津久井・平塚などの類話を並べて世間話にも触れる。「はじめに」「伝説」「昔話」「あとがき」の四節からなる。