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牛込市ヶ谷で幽霊に見えた逃亡の娼妓

所在地東京都新宿区市谷
年代明治〜昭和
登場勝海舟、井上円了、体験者、話を聞いた者
出典心霊現象の科学

どんな伝承か

実在の人間を幽霊と見誤る例は非常に多い。日本では勝海舟の逸話が知られている。維新前のこと、海舟が夜更けに牛込市ヶ谷を通りかかると、深い林の中に青白い顔をした女が提灯も持たずに立っていた。怪しいものと見た海舟は、一刀のもとに斬り伏せようと決心し、刀に手をかけて近づく。ところが相手のほうから声をかけ、どうか道を教えてほしいと言う。驚いて事情を尋ねると、その女は新宿の遊廓の娼妓で、楼主の虐待に耐えかね、夜中ひそかに逃げ出してきたのだった。井上円了に語られた実話として伝えられ、知覚の誤りが怪異を生む典型とされている。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

心霊現象の科学(小熊虎之助・1974年(昭和49年))

『心霊現象の科学』は、小熊虎之助が心霊現象を科学の立場から論じた研究書で、序とあとがきに昭和四十九年四月の日付がある。コックリ・自働書記・読心術・憑きものなどを心理学で説ける偽心霊現象とし、精神感応・交霊・千里眼・心霊物理現象を真実の心霊現象として心霊現象研究会の報告から吟味する。福来友吉が能力者とした三船千鶴子・長尾夫人・高橋夫人・三田光一の透視と念写は山川健次郎らの実験と照らして疑い、あとがきでは井上円了以来の研究史を概説する。

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