男には女、女には男に化ける女化狐
どんな伝承か
臼井から太田へ抜ける「別っされ」と呼ばれる細い道を山の奥へたどると、狐の神をまつった小さな祠に行き当たる。ここの狐は、女が通れば男に、男が通れば女に化けて姿を見せたという。そのあまりの美しさに惹かれてついて行くと山の奥深くへ誘い込まれ、田んぼに落とされたり山中に置き去りにされたりして、二日二晩さまよった末にようやく家へ戻れた。毎晩のようにこうした目に遭う者が出たので、村人はここに狐神をまつり、昼のうちに通りがかりに拝むようにした。拝まずに通ると狐が出ると言い合ったという。
原典より
女が行けば男、男が行けば女の姿となり、その前に現れる。—— 佐倉市史 民俗編――伝説・怪異(佐倉市(編)・佐倉市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐倉市史 民俗編――伝説・怪異(佐倉市(編)・佐倉市史)
『佐倉市史 民俗編――伝説・怪異』は、千葉県佐倉市の市史の民俗編のうち、第七章「民俗知識」と第八章「口承文芸」の伝説の節である。市内で採録した吉凶の予兆やまじない、民間薬、天気の言い伝えと、狐や狸の化かし、デーダラボーの足跡、岩富の首なし塚、天狗、狐火、印旛沼のカワボタルなどの伝説を収める。伝説は文化財保護委員会の分類に倣って自然伝説・歴史的伝説・信仰伝説に分け、終わりに村々の禁忌を置く。