葦原をさまよう釣り客
どんな伝承か
吉田で語られた話。東京からスズキ釣りに来た人が化かされて仲間とはぐれ、一晩じゅう葦原の中を歩き回った。朝、語り手の祖父が家へ帰る途中、長町のあたりでしゃがみ込んでいるその人を見つけて声をかけると、道に迷ったので取手の駅へ出る道を教えてほしいという。祖父も新町へ帰るところだったので連れ立って歩くと、八坂様のところまで来て、その人はようやく正気づき、気がつきましたと言った。ずぶぬれで、竿だけは背負っていたという。
原典より
そんで一緒に歩いて八坂様の所まで行ったら目さめてよ。—— 取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異(取手市(編)・取手市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異(取手市(編)・取手市史)
『取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異』は、取手市の市史民俗編のうち、俗信の箇条の末尾に続く第四節「伝説」・第五節「不思議な話」・第六節「祟り」を収めた部分である。市内各地区での聞き取りを話し言葉のまま書き起こし、長い四話は『取手町郷土史資料集 第一集』から抜粋する。将門と桔梗御前の伝説、地蔵・社寺・樹木の伝説、狐やムジナ・化け猫・幽霊・タマセの話に続き、忌田や祟り山の話を所有者名と地区を伏せて載せる。