首切り地蔵(一色一族の亡霊)
どんな伝承か
永禄四年八月、小文間城主の一色宮内政義は取手の大鹿太郎左衛門を破ったが、留守を突かれて雁金山の相野谷で滅んだ。一族は東谷寺の東に葬られ、入口に地蔵が建てられたものの霊は鎮まらず、夜ごと亡霊が出て村人を苦しめたという。名主の斉藤秀政が人をやって確かめさせると、地蔵の首はきれいに切り落とされていた。斉藤家は改めて手厚く供養し、屋敷の鬼門に小祠を設けて祀ったところ亡霊は絶えたが、大雨の日には地蔵前に血の雨が降るといわれた。いまも小文間小学校付近の地蔵前に首の欠けた地蔵があり、頭の病やおこりに効くとされる。
原典より
こうして一色一族の亡霊はあらわれなくなりましたが、村人の間では、この地蔵を恐れ、大雨の日には地蔵前に血の雨が降ると伝えられていました。—— 取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異(取手市(編)・取手市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異(取手市(編)・取手市史)
『取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異』は、取手市の市史民俗編のうち、俗信の箇条の末尾に続く第四節「伝説」・第五節「不思議な話」・第六節「祟り」を収めた部分である。市内各地区での聞き取りを話し言葉のまま書き起こし、長い四話は『取手町郷土史資料集 第一集』から抜粋する。将門と桔梗御前の伝説、地蔵・社寺・樹木の伝説、狐やムジナ・化け猫・幽霊・タマセの話に続き、忌田や祟り山の話を所有者名と地区を伏せて載せる。