百日咳を治すオシャビキ様
どんな伝承か
白幡に祭られたオシャビキ様という石像は、子どもの百日咳によく効くといわれる。由来には、近くで茶店を営んでいた老婆を祭ったという説と、行き倒れの老婆を祭ったという説がある。後者では、老婆は村人からおにぎりなどをもらって一度は元気を取り戻し、親切に感謝しつつ亡くなったといい、像が手にする三角の物はそのおにぎりだとされる。子ども好きのオシャビキ様は、供えた賽銭を子どもが持ち出しても喜んでいたが、大人が気をとがめて賽銭箱を置くと百日咳がはやったため、箱は取り払われた。病の子には像のよだれ掛けを借りて掛け、治れば新しいものを作って返す。
原典より
白幡にオシャビキ様といわれる石像が祭られており、子供の百日咳をよく治してくれるという。—— 浦和市史 民俗編――伝説(浦和市(編)・浦和市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
浦和市史 民俗編――伝説(浦和市(編)・浦和市史)
『浦和市史 民俗編――伝説』は、浦和市史の民俗編のうち、第十章「伝説」を収めた部分である。調神社の片目の鯉や兎を飼わない言い伝え、日蓮上人の駒つなぎのケヤキ、見沼の竜神や笛、別所沼の大蛇、地名や塚の由来、特定の作物や弓矢を忌む家の言い伝えなど、市内に伝わる伝説を集める。旧市部から西浦和まで地区別に節を立て、見沼の伝説は一節にまとめ、章の初めに『埼玉県伝説集成』などの引用文献を掲げ、話のあとに▽印で異説や由来を補う。