日射病・目かいご・いぼの呪い
どんな伝承か
上野村に伝わる呪いの覚書である。あつけ、すなわち日射病の呪いは、病人を庭に腰かけさせて菅笠をかぶせ、柄杓で水を三杯から五杯かけると癒るという。柄杓には七合ほど入り、呪文を唱えながらかける。目かいごは、めかいをかぶるとできるとされ、癒すには井戸にふるいを半分見せる、あるいは橋の上から川へ芋掘りめかいを半分見せるとよいという。これは勝山部落で聞かれた。いぼは八幡様の石を借りてきてなで、後で倍にして返す。雨だれの落ちるところへ、いぼに当てた米粒を埋めておくと、それが腐る時に癒してくれるともいう。
原典より
病人を庭に腰かけさせ菅笠をかぶせ、柄杓で水を三杯から五杯かけると癒る。—— 群馬県多野郡上野村の民俗 上――俗信・山の怪異(群馬県民俗調査報告書 第2集・群馬県民俗調査報告書) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
群馬県多野郡上野村の民俗 上――俗信・山の怪異(群馬県民俗調査報告書 第2集・群馬県民俗調査報告書)
『群馬県多野郡上野村の民俗 上――俗信・山の怪異』は、上野村で行われた民俗調査の報告のうち、聞書と俗信の部分を収めたものである。川和・住居附・野栗・奥名郷・勝山・野栗沢などで聞いた講、病気の呪い、雨乞い、禁忌と兆、山の神とオコジョ、オサキや狐つき、狐やむじなに化かされた話、一ツ目入道や山姥を、話者や部落名を添えて記す。上野勇の聞書と、昭和二十三年に東部の部落を調べた関口正の報告が入り、井田安雄の「乙父の民俗」は書き出しだけが載る。