満願寺の薬師様とエンマ様
どんな伝承か
宮渕の満願寺には薬師様が祀られ、その中にはエンマ様の像も納められている。昔、盗人が薬師様を神輿のように担いで運び出そうとすると、薬師様は寺の名を呼んで「マンガンジ、マンガンジ」と叫んだという。エンマ様を盗み出そうとしたときにも、像が大声で「マンガンジー」と怒鳴ったので、肝をつぶした盗人は寺の前の大きな銀杏の根元へ像を投げ捨てて逃げ去った。そのため像の頭は半分に割れ、割れ目はくさびで留めてあると伝わる。
原典より
満願寺の薬師様の中に祀ってある、お人形さんて、エンマ様、観音でない、エンマ様。—— 竜ケ崎市史民俗調査報告書2(長戸・大宮地区)――伝説・怪異(龍ケ崎市(編)・竜ケ崎市史民俗調査報告書) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
竜ケ崎市史民俗調査報告書2(長戸・大宮地区)――伝説・怪異(龍ケ崎市(編)・竜ケ崎市史民俗調査報告書)
『竜ケ崎市史民俗調査報告書2(長戸・大宮地区)――伝説・怪異』は、竜ケ崎市史の民俗調査報告書の一冊である。大塚・板橋・塗戸・半田・薄倉・大徳・宮渕・佐沼などの集落で昭和五十九年から六十年に聞き取った昔話と伝説・世間話を、話者の集落・性別・生年と採話の日付を添えて、語りの言葉のままに収める。伝説・世間話は「土地のはなし」として集落ごとにまとめ、狐に化かされた話、塚の火の玉、沼の大蛇などを並べ、昔話には話型の番号を付す。