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夜のうちに騎西へ帰ったお獅子さま

所在地埼玉県加須市騎西(玉敷神社)
年代伝承
登場明神さまのお獅子
出典騎西町史 民俗編――伝説・昔話・妖怪

どんな伝承か

騎西の明神さま、玉敷神社の獅子頭は、各地の村へ貸し出されて村を祓い清めていた。昔、七、八里離れた隣県のある村がこのお獅子さまを迎えて村中を回ったが、日が暮れてしまったので、当番の者たちは翌日送り返すことにして伍長の家に一晩泊めた。夜半、その家に光が差して激しく揺れ、家の者は口もきけず体も動かなくなり、ほかの当番もひどい夢にうなされた。翌朝、雨戸が二枚外れ、お獅子さまの姿は消えていた。九人がおわびに騎西へ出向いて社務所で尋ねると、お獅子さまはもう戻っておられると告げられたという。遠方へ貸すときだけは一泊を認め、それを隠居と呼んだ。

原典より

戸をあけようとすると、雨戸は二本はずれていて、お獅子さまは影も形も見えません。—— 騎西町史 民俗編――伝説・昔話・妖怪(騎西町(編)・騎西町史) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

騎西町史 民俗編――伝説・昔話・妖怪(騎西町(編)・騎西町史)

『騎西町史 民俗編――伝説・昔話・妖怪』は、騎西町が編んだ町史民俗編のうち、方言一覧の末尾と第9章「伝説・昔話」を収めたものである。調査協力委員や地域の老人クラブを通じて集めた二十八話で、久伊豆明神(玉敷神社)の獅子、雷電社の雨乞い、和尚の説話、いぼとり地蔵、入定塚、念仏橋、狐やムジナに化かされた話などを、話者名や郷土誌の出典を添えて載せる。章のはじめに伝説と昔話の違いを述べ、神社・寺堂・塚と橋・行事のいわれ・妖怪談の五節に分ける。

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