狐狸が塚に棲んだ戸室のおとか山
どんな伝承か
戸室の松原は、昔は松林が長く続いていて、昼でも薄暗い所だった。そのころ松原には狐や狸がたくさん住み、小さな塚をすみかにしていた。その塚が集まっている一帯を、人々はおとか山と呼んでいた。おとかは土地の言葉で狐のことである。いまでは塚は掘り崩され、松も切り倒されて、昔をしのぶ名残は何もなく、あたり一面が畑になっている。
原典より
その塚の集まっていたところを「おとか山」と呼んでいました。—— 騎西町史 民俗編――伝説・昔話・妖怪(騎西町(編)・騎西町史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
騎西町史 民俗編――伝説・昔話・妖怪(騎西町(編)・騎西町史)
『騎西町史 民俗編――伝説・昔話・妖怪』は、騎西町が編んだ町史民俗編のうち、方言一覧の末尾と第9章「伝説・昔話」を収めたものである。調査協力委員や地域の老人クラブを通じて集めた二十八話で、久伊豆明神(玉敷神社)の獅子、雷電社の雨乞い、和尚の説話、いぼとり地蔵、入定塚、念仏橋、狐やムジナに化かされた話などを、話者名や郷土誌の出典を添えて載せる。章のはじめに伝説と昔話の違いを述べ、神社・寺堂・塚と橋・行事のいわれ・妖怪談の五節に分ける。